『あの日の きみの空。』

まっすぐに
見上げてた。
高くて遠い そら。
きみの夢が
広がっていた。
ぼくには
わかってた。
いつも君が
ひとりで
見上げていた そら。

雨が、降っても
雲に、覆われて
しまったと しても。
その、先に
きみの そらが
きみの ゆめが
大きく 広がっているのを
きみは ただ
だまって 見上げていた。
雨に、濡れるのも
かまわず。

あの
暑かった 夏の日。
たしかに 広がっていた。
大きく 広がっていた。
いつものように
続くはずだった
きみの そら。

きみの星を、
見つけた。



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